こんにちは。シュプリームタイムピース ライターの岩本雄二です。
ロレックスの完全新作コレクションとして登場したランドドゥエラーの話題で持ちきりですが、実はこの新作がミルガウスの復活に関する重要な鍵を握っているのではないかと気になっている方も多いのではないでしょうか。
時計ファンの間でも、2026年の新作予想としてミルガウスがいつ復活するのか、ディスコン後の価格動向はどうなるのかといった議論が白熱していますよね。
この記事では、ランドドゥエラーに搭載された驚異的な新世代ムーブメントの仕組みから、来たる70周年に向けたロレックスの戦略まで、皆さんの疑問を紐解いていきます。
時計愛好家としての視点から、このワクワクするような次世代モデルのつながりを分かりやすく解説していきますね。
ランドドゥエラーとミルガウスの復活の真実

なぜ今、まったく新しいコレクションであるランドドゥエラーが、生産終了となったミルガウスの話題と結びついているのでしょうか。
ここでは、ロレックスが数十年ぶりに投じた「新世代ムーブメント」という強烈な布石から、この2つのモデルを結ぶ技術的な繋がりについて深掘りしていきます。
新世代ムーブメントがもたらす革新

時計業界に衝撃を与えたランドドゥエラーですが、その最大の魅力は外観デザインよりも、内部に秘められたムーブメントの進化にあると私は考えています。
長年、ロレックスは非常に保守的で、既存のキャリバーを少しずつアップデートしていく手法をとってきましたよね。しかし、今回はまったくの別物です。
約10年もの歳月をかけて開発されたこの新技術は、今後のロレックスのプロフェッショナルモデルの基準を根本から覆すポテンシャルを秘めています。
特に注目すべきは、非帯電性の新素材が惜しみなく使われている点です。これが結果的に、かつて磁気と戦い続けたミルガウスの系譜にどう繋がっていくのか、想像するだけで胸が熱くなりますね。
キャリバー7135の驚異的な性能

ランドドゥエラーの心臓部として搭載されたのが、ロレックス史上初となる5Hz(毎時36,000振動)のハイビートムーブメント「キャリバー7135」です。
振動数が高いほど外部からの衝撃による影響(姿勢差)を受けにくくなり、計時精度が飛躍的に向上するというメリットがあります。
これまでロレックスの標準は4Hz(毎時28,800振動)でしたから、これは歴史的な壁を突破したと言っても過言ではありません。しかも、これほどの高振動でありながら、日差マイナス2秒からプラス2秒という厳格な「高精度クロノメーター」の基準を自社内でクリアしているんです。
精度の高さを極限まで追求する姿勢は、かつてCERN(欧州原子核研究機構)の科学者たちに向けて作られたミルガウスの理念と完全に一致していると思いませんか。
ダイナパルス脱進機による薄型化
振動数を上げると、どうしても部品の摩耗やエネルギーの消費が激しくなるという物理的なジレンマが生じます。これを解決するためにロレックスが生み出したのが、特許取得済みの「ダイナパルス(Dynapulse)」間接インパルス脱進機です。
| 比較項目 | 従来の標準ムーブメント | キャリバー7135 |
|---|---|---|
| 振動数 | 4Hz(毎時28,800振動) | 5Hz(毎時36,000振動) |
| 主要脱進機 | スイスレバー脱進機 | ダイナパルス脱進機 |
| 耐磁素材 | 一部採用 | シリコン・セラミックを多用 |
シリコンとセラミックを多用したこの新しい脱進機は、エネルギー効率と耐衝撃性を劇的に向上させました。さらに驚くべきは、そのサイズ感です。
ランドドゥエラーのケース厚はわずか9.70mm。これはデイトジャスト41よりも2.3mmも薄く、非常にスリムなスポーツプロファイルを実現しています。
この極限の薄型化は、ダイナパルス脱進機を含むキャリバー7135のコンパクトな設計の賜物ですね。腕元にスッと馴染む着け心地は、これまでのスポーツロレックスとは一線を画す仕上がりになっています。
耐磁性能の飛躍的な向上の理由
さて、ここからがミルガウスとの繋がりを語る上で最も重要なポイントです。キャリバー7135を構成するダイナパルス脱進機やシロキシ・ヘアスプリングといった主要パーツは、シリコンやセラミックといった「磁気の影響を全く受けない非帯電性素材」で作られているんです。
つまり、ムーブメントそのものが強力な耐磁性能を備えているということになります。現代の日常生活はスマートフォンやパソコンなど磁気の発信源に溢れていますから、この仕様は実用時計として最強の武器になりますよね。
ファラデーケージが不要になる背景
かつてのミルガウスは、最大1,000ガウスという磁気からムーブメントを守るために、軟鉄製の「ファラデーケージ」と呼ばれるインナーケースを採用していました。これがミルガウス特有の分厚さと重さの原因でもあったわけです。
しかし、キャリバー7135のようにムーブメントの主要部品自体が磁化しない素材で作られていれば、物理的に磁気を遮断する重たいファラデーケージはもう必要ありません。ランドドゥエラーがシースルーバックを採用できたのも、インナーケースが無くなったからこそ実現できた芸当です。
この技術革新が、より薄く、より強力な耐磁性を誇る次世代ミルガウスへの最高のプラットフォームになっていることは間違いないでしょう。
ランドドゥエラーから探るミルガウス復活の行方
圧倒的なスペックを持つランドドゥエラーの登場は、単なる新コレクションの追加に留まらず、ロレックスの次なる一手を示唆しています。ここからは、業界の動向や特許情報などの客観的なデータも交えながら、2026年に期待されるミルガウス復活のシナリオについて考察していきましょう。
70周年を迎える歴史的な節目
皆さんは、2026年がミルガウスにとってどんな年かご存知でしょうか。実は、初代ミルガウスが誕生した1956年から数えて、ちょうど70周年という大きな節目(アニバーサリーイヤー)にあたるんです。
ロレックスはすべての記念年を祝うわけではありませんが、デイトナの60周年やサブマリーナーの70周年など、重要な節目に合わせてコレクションの大幅な刷新を行う傾向がありますよね。
ランドドゥエラーで画期的な耐磁ムーブメントを完成させた翌年が、奇しくもミルガウスの70周年と重なる。時計ファンとしては、この絶好のタイミングをロレックスが逃すはずがないと期待せずにはいられません。
ディスコンからの再評価と市場動向
2023年にカタログから姿を消し、惜しまれつつディスコン(生産終了)となったミルガウスですが、その後も二次流通市場での人気は根強く、時計愛好家の間で再評価の機運が高まっています。
※記載している価格や投資としての市場動向は、あくまで一般的な目安です。高級時計の二次流通価格は日々変動するため、最終的なご判断はご自身の責任で行い、正確な情報は公式サイトや専門家にご相談ください。
シンプルでありながら、稲妻針やグリーンサファイアといった独自の遊び心を持つミルガウスは、他のプロフェッショナルモデルにはない個性がありました。
ディスコンになったことで希少性が増し、復活の噂が出るたびに市場価格が敏感に反応する現象も起きています。もし復活となれば、過去のモデルにも再び大きなスポットライトが当たることは間違いないでしょう。
グリーンサファイアの特許出願の謎
ミルガウス復活の噂をさらに信憑性の高いものにしているのが、ロレックスの特許動向です。実は2025年9月、ロレックスは「着色サファイアクリスタルの製造方法」に関する新たな特許を出願しています。
着色サファイアクリスタルといえば、まさにミルガウスRef.116400GVを象徴する「グリーンガラス」そのものですよね。わざわざこのタイミングでガラスの着色に関する特許を出願したということは、次期モデルの外装コンポーネント開発が着々と進んでいる強力な裏付けになると私は睨んでいます。
あの妖しく光るグリーンエッジが、最新技術でどうアップデートされるのか楽しみですね。
新作予想で注目されるデザイン変化
もしミルガウスが復活するとなれば、デザイン面でどのような変化があるのか予想してみましょう。まず、ファラデーケージが不要になることで、ケース厚はかつてないほどスリムになるはずです。
ランドドゥエラーの9.70mmに近い、スタイリッシュなプロファイルになる可能性が高いですね。
そして、ランドドゥエラーで採用されたシースルーバックが、ミルガウスにも引き継がれるのではないかと予想しています。科学者やエンジニア向けの「最もテクニカルな時計」というアイデンティティを考えれば、精緻なダイナパルス脱進機の動きをあえて見せる仕様は、コンセプトにピッタリ合致します。
もちろん、トレードマークである稲妻型の秒針は、何らかの形で継承してほしいという個人的な願いもあります。
ランドドゥエラーとミルガウス復活の総括
ここまで、ランドドゥエラーの革新的な技術と、そこから見えてくるミルガウス復活のシナリオについてお話ししてきました。いかがだったでしょうか。
ランドドゥエラーは確かに素晴らしい時計ですが、それは同時に、ロレックスが次世代の「磁気と戦う時計」を再定義するための壮大なプロローグなのかもしれません。
来る2026年の新作発表で、ランドドゥエラーから続くミルガウス復活という時計界最大のドラマが現実のものとなるのか。これからも、いち時計ファンとしてこの熱い動向をワクワクしながら追いかけていきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!